この世の悲しみをひとりで背負っているかのような瞳で佇むパウダー。処刑人の彼(ショーン・パトリック・フラナリー)と同一人物だとはどうしても思えない。そのくらいにパウダーとして存在している彼の佇まいが素晴らしい作品。
「人は自分は自分、なんて思っているけどそれは違う。人は万物の一部でみんな一緒なんだ。」
彼は人はひとりではないことを知っている。全てが万物の一部として繋がっているということを。
実際、そう考えてみると 妙な偏見 や 誤解 なんて取るに足らないこと。差別なんて 愚の骨頂 だと痛感する。ホンマにアホらしい。
「グリーンマイル」にも似たシリアスでファンタジー(SF)な作品なのですが、この風味だからこそ 伝えられるメッセージ をこちらも存分に味わえるそんな映画だと思います。
鑑賞後に残るのは 清々しい幸福感 …けど、やっぱり切ない。
いや〜泣いた、泣いた。