shinobu

グッドフェローズのshinobuのレビュー・感想・評価

グッドフェローズ(1990年製作の映画)
5.0
久しぶりの鑑賞。カメラワーク、編集、音楽の使い方、演技どれをとっても超一流。

ジョー・ペシ怖すぎて笑える。
人を刃物で刺す時のサクッサクッって音を未だに覚えてた。

この映画はレンタル開始ぐらいにVHSで観たが本作がその後、様々な映画に影響を与えたのは間違いない。

グッドフェローズは1990年に公開され、それまでのギャング映画を過去の物にしたのだ。
ゴッドファーザーや仁義なき戦いやスカーフェイスはもちろん最高だが、感情移入出来て少しギャング憧れしてしまう人も出て来るだろう。だが本作に感情移入出来る人物はいないのがポイントだ。

スコセッシはマフィアの生態を動物のドキュメンタリーを撮るように感情移入はせずに追っていく。

ヘンリーは少年時代にマフィアをカッコ良く思った。そして、いつしか地道に働いて小銭を稼ぐのなんてダサいと思った。最初に逮捕された時に警官に口を割らない事でマフィアに認められたヘンリーが最後どうなるか。

奴等はグッドフェローズでもワイズガイでもないのだ。スタイリッシュでグッドルッキングだがそこはマフィア。
容易に感情移入させてはくれないしカッコ良くはないのだ。

最後にシド・ヴィシャスのマイウェイが流れる。
もちろん歌詞が奴等の人生を代弁するかのように使われてる。

シドはパンクのアイコン。パンクは70年代のロックを過去の物にしたが、60年代、70年代にイケイケだったアイツらの人生に1980年になると何が起きるか。

グッドフェローズとロックンロールの歴史を重ねて観るのも面白いなと思った。

さあ、いとしのレイラを聴こうっと。
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