けんちん汁

血ぬられた墓標のけんちん汁のレビュー・感想・評価

血ぬられた墓標(1960年製作の映画)
3.7
ジャーロという言葉が昨年のキーワードであることは疑いようがありません
マリグナントやラストナイトインソーホーへの引用。
去年は勢いに任せて、ジャーロとはなんぞやを知らぬ若造が声高らかにジャーロへの愛を込めた作品!などとのたまったものです
そこでわたくしはジャーロを探求する旅を始めることにしました。

まずはジャーロの始祖と名高いマリオバーヴァの初監督作

まだジャーロ感はなく、ゴシックホラー的な色合いの強い作品でした。
昔の作品と侮るなかれ、ファーストカットから引きが強いし、タイトルの出方とかめちゃ秀逸
白黒であることを味方にした演出の数々も良かったし、長めのパンやカメラの反復運動等ジェームズワンのルーツを感じられて嬉しかった

普通にワンカットで老いたり若返ったりするやつの種がわからなかったし、デビュー作からこんな作品を撮ったマリオバーヴァは只者ではない。
ここからどんどんジャーロが形作られていくと思うと楽しみで仕方がない

余談ではあるが、最後のだるそうな顔で魔女をちんころする主人公が笑えました