1958年製作のフィルム・ノワール。「第3の男」のオーソン・ウェルズが監督・出演した、まさに怪作。
印象的な長回しのシーン。耳に残る、カッコいいメインテーマ(音楽)。序盤から引き込まれるこのカッコよさ、これこそ本作を象徴するものでしょう。魅力的な登場人物も、陰のあるモノクロとクールな台詞に思わずニヤリとしてしまいます、さすがオーソン・ウェルズ。ただし難を言えばやはりシナリオが問題。唐突で説明不足、そしてあまり深く掘り下げてこないのはちょっと残念。国境や刑事などなど興味深いフレーズや皮肉なラストは好きなんですけどね…でも、一度観て損はない映画だと思います。ウイスキーをロックでカッコ良く決めながら、どうでしょう。