カルダモン

黒い罠のカルダモンのレビュー・感想・評価

黒い罠(1958年製作の映画)
4.1
舞台はアメリカとメキシコの国境。道徳心漲るメキシコの麻薬捜査官がアメリカの汚職警官を追い詰めるという展開は、国境問題に痛烈に牙を剥く。冒頭の長回しワンカットが有名なシーンであるというのは後から知ったが、初見でも只事ではないことは明らかで、ラストまで釘付け。
監督のオーソン・ウェルズ自身がこれ以上ないくらいの汚れ役でキレ味最高。スーザン(ジャネット・リー)の美貌にもウットリだしターニャ(マレーネ・ディートリヒ)の目も忘れがたいが、個人的MVPは夜勤のメガネくん(『激突!』のデニス・ウィーバー)