Kubo

ソラニンのKuboのレビュー・感想・評価

ソラニン(2010年製作の映画)
4.3
夢追う誰しもに訪れる腐りや苦悩
音楽として何が成功かなんて一概に言えないまま
逃げたり向き合ったり

そんな、ずっと< 青い >ままの
色の濃い薄いを繰り返していく

だが、いつだって小さな個人の壁になるのは
自身の意固地や誇り、組織として大衆向けに組み込まれる事だ。


迷って 迷って 努めて
巡って 巡って 貫いて

言葉にするのは、簡単なことを
きちんと行動で示せるものだけが生き残れる…

なのに、どうして
この「生き残れる」が皮肉なものに変わろうとは

何を頑張ってきたか
誰と何に向き合ったか
何が大事になっていく、かを観させてもらえた。


好きなバンドのMCでこんな台詞がある
「頂点(てっぺん)を目指さなければ、その途中の景色すら見れない」(意訳)
そんな道中であろう葛藤を見せてもらいながら
音楽でもある転調を仕掛けて宮崎あおいさんに
スイッチしていく仕様が堪らなく愛おしい。

楽曲「ソラニン」に対して
第一人称で捉えながら、心傷と共に
主観を乗り越えていく様が良かったです。
Kubo

Kubo