とぅー

ソラニンのとぅーのレビュー・感想・評価

ソラニン(2010年製作の映画)
3.8
2018.10.25

にわかで申し訳ないけど、この映画を観て、バンドやっておけばよかったと思った。青春って感じがした。単純に憧れた。
就職せずにバイトをしながらバンドを続ける。バンドで成功できるならすぐにでも売れるんだろうけど、それができないとわかっているからバイトとバンドをやり続ける。夢を諦めきれないからやり続ける。バンドに限らず、自分の周りにもそういう人がいるから応援したくなるし、叶う夢だってあるはずだ。宮崎あおいのモヤモヤした気持ちと高良健吾のそれには違いがあるが、2人とも何かを変えなければならないと感じている。だから、言いづらいことだけど想いをぶつける。そのやり取り一つ一つがリアルで、なんか羨ましいと感じる自分がいた。
高良健吾は悩み尽くして決断したが、やっぱりそれでいいのかと自問自答を繰り返していたのかな。自分の夢と彼女の存在とこの先の将来とを天秤にかけて葛藤していたに違いない。
最後のソラニンは高良健吾が込めた過去の自分との別れを歌っているのかもしれない。かっこよかった。興奮して目を輝かせているわけでもなく、なんとも言えない表情をしている観客たちは3人が放つ異様な空気を感じていたんだと思う。高良健吾に是非届いて欲しい。
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