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ソラニンのtetsuのレビュー・感想・評価

ソラニン(2010年製作の映画)
4.3
『フォルトゥナの瞳』公開記念というわけで、三木孝浩監督が撮った本作を鑑賞!!

大学時代、同じ軽音サークルに所属し、社会にでてからも同棲している二人、夢を諦めれないフリーター・種田と仕事を辞めた元OLの芽衣子は、将来の不安を抱えながらも幸せな日々を送っていた。しかし、ある日の事故が彼らの人生を変えてしまい...。

全2巻のマンガが原作となった本作。
『フォルトゥナの瞳』では、500ページ弱の小説を2時間にまとめようとしたため、展開にちらほらと違和感を感じたが、本作は1本の映画として上手くまとまっている印象を受けた。

そして、何といっても宮崎あおいが尊い。
茶髪ショートの宮崎あおい、タバコを吸う宮崎あおい、缶ビールを片手に持つ宮崎あおい、ゆるふわカットの宮崎あおい、髪をくくって凛々しくなった宮崎あおい。(そろそろ自分が気持ち悪くなってきたので、やめておきます。笑)
やはり三木監督は、女性を綺麗に撮ることがすこぶる上手い人だなぁと実感した。

また、本作を観て確信したのは、三木監督作品の良し悪しは「音楽」の使い方で決まること。
もともとMV出身である三木監督*は、過去作でも「音楽」を重要な要素として使用していたが、今作のように「音楽」に携わるキャラクターを描いた方が、より手腕が発揮されている気がする。
*過去には「ORANGE RANGE」や「YUI」、「いきものがかり」さんのMVも担当。

特に本作では、浅野いにおさんの作詞・ASIAN KUNG-FU GENERATIONの作曲による表題曲『ソラニン』を、キャラクターたちが歌うシーンが印象的だった。
この楽曲が何度か反復して歌われることで、クライマックスのライブシーンに、よりエモーショナルな効果が与えていたように思う。
(余談ではあるが、若者の間で名曲として名高いアジカンバージョンは本編には一切、登場しない。)

というわけで、夢を追っていた若者が、ある喪失を乗り越え、現実に向き合って、大人になる姿に元気をもらえる本作。
大衆娯楽とも言える商業主義的な音楽よりも、伝えたい言葉を届ける媒介としての音楽を肯定しているところに、とても好感が持てる一作だった。

参考
『ソラニン』ライヴシーン潜入…宮崎あおい、最終日に鳥肌モノの熱唱!画像も初公開 | cinemacafe.net
https://www.cinemacafe.net/article/2009/06/09/6116.html
(2017年の監督作品『坂道のアポロン』と同じく、演奏シーンに吹き替えがないからこそ心に響くものがあったのかもしれません...。)

『28篇 宮崎あおい CM アースミュージック&エコロジー 2016-2011』
https://youtu.be/1LZbi_yuLdc
(宮崎あおいさんの歌といったら、このCMですよね!!公式動画ではないですが悪しからず。)

ASIAN KUNG-FU GENERATION 『ソラニン』
https://youtu.be/XNURRmk8YrQ
(こちらがアジカンverのPV)