せ

ヒミズのせのレビュー・感想・評価

ヒミズ(2011年製作の映画)
5.0
見るたび思いつくことをつらつら書いているのでまとまりがないが


原作とは、主人公とヒロインとの関係値をかなり変えている気がする。
だから、終わり方もあれで良かったし、私は映画の方が好きです。

主人公が終盤かなり閉鎖的だったからこそ、ラストの2人のシーンに大きな意味がある。

映画→原作の順で見たので
原作は結構ホラー要素というか「想像」の描写が多かったんだーと驚き。
映画はそこは捨てて心の動きをすごい細かく見せてくれてる感じがします。

また出てきた「絶望」の概念。

映画の住田くんは見た目に大きく変化が出るけど、自分自身でありたくないという絶望を、分かりやすく描写しているのかな。


映画の住田くんは一個一個の行動に納得感がある。し、茶沢さんも達観したオンナっていうより、ほんと狂信的というのか、真っ直ぐ信じたいものを信じる少女っていう感じに変えられてる気がする。

それが中学生ぽくないと言われればそうなんだけど、圧倒的にカリスマ性がある。


他者中心、恨みや怒りで生きていた人間が、絶望して、そして人に支えられて、「自分」を生きるようになる。

まるで無価値だった教師の言葉、夢を持て、頑張れというのがラストシーンで価値ある言葉に変わる。
住田くんの価値観の変化。価値観の変化への努力を現してる。
普通最高の、普通の意味が変わったかんじ?


まあ結局は
劇中の「頑張れ」に背中を押してもらった経験があるので、そういうことなんでしょう。
せ