ゆっきー

寵姫ズムルンのゆっきーのレビュー・感想・評価

寵姫ズムルン(1920年製作の映画)
3.0
まーまー面白かった。Wヒロイン制を採用しており、ズムリンと大道芸人のダンサー(ポーラ・ネグリ)のシークエンスが交互に語られる感じ。
ふたりが交わらないな と思いながら見てると最後の最後でやっと交わる。

ルビッチだけどもコメディ色はほぼゼロで、暴君の首領の恐怖の中、愛し合うものたちを描いている。
ルビッチ本人がなんとせむし男役(出番めっちゃ多い)で出ているので注目ダゾ!
中間字幕がほぼゼロなのが素晴らしい。
ズムリンとイケメン織物商の出会いのカット割りが絶妙。

コトが起こっているさなか、それを隠れて物陰で盗み見る人物が必ずどのシーンにも配置されており、それによってコトがどんどん複雑になっていくのが面白い。
先が読めるかどうかでいったら、全く読めない。

人と人が愛ゆえにくんずほぐれつの絡み合いを見せるシーンがとても多かった。
神代辰巳の映画みたいに人が人にすがりつく。
ゆっきー

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