ニューランド

釣りバカ日誌のニューランドのレビュー・感想・評価

釣りバカ日誌(1988年製作の映画)
3.0
「筋がいいんだな。俺の釣りは目一杯だけど、スーさんには、ゆとり·風格がある。惜しいな。事業でも興してたらそこそこ成功してたかも。」「師匠こそ、その情熱を仕事に幾分か向けてたら」「いや、皆真面目ばかりの会社なんて。魚と一緒で色々いてこそ楽しく面白い」/「人はいいんだけど、仕事の方のやる気は···」「だましてもないし、嘘も言ってません。本当に嬉しかった。少しばかり収入や家車あっても、幸せとは」「自然を謳歌中に捕まってしまった魚への礼儀として、キレイに残さず食べてやらにゃ、失礼だよ」
ベタというか、撮影所の名残スタイルで懸命に創ってるのが伝わり、時流は見えてなくも、こういうのが一般に好かれヒットするだろう感。都度都度丁寧に合う音楽を載せ付け、90°や45°丁寧角度替·サイズの分割や切返し·縦伸び図·パンも、教わった?通りに丹念も、スタイル昇華前。脚本のポイントのしっかり·しつこいまでの踏まえで、人情味の重さ消えて·逆に飾り無く伝わるように。携帯もビデオも普及前の時代によく合ってる。高松戻りからまた次作始まるも良し。互いをわかりあっての、エレベータ遭遇シーンの、両雄の気品·気遣いの仕草·表情が流石にうまい。
すかさず、「面白かったろ。最高なんだよね、あの2人が」。今年初めて映画『釣りバカ』を観たと云うと、口を揃えるように、映画なんてあまり観ない職場の連中が云った。シリーズのどの挿話かなんて関係ない。そうか、こんな励みはない。映画は観たことはなかったが、西田との切磋琢磨アドリブ合戦を、愉悦の表情で何回も語っていた三国が、気になってた。(シリーズものの重要な役を、一回と云わず、途中離脱したことのある)稀代の怪優も、親友西村晃が晩年『水戸黄門』と出会ったのと同じ、柄に合わない幸せな遭遇をしたわけだ。
ニューランド

ニューランド