夏子のはにかみの奥に見える幼い八重歯に泣きそうになる。物語の儚さが時代の冷たさ、映像の質感にマッチして胸にウッとくる。望遠を結構多用してる感があった。部屋、街中、幼稚園といったありきたりな場面ががレ…
>>続きを読む特別なにが、ってわけじゃないけど鮮烈だった。主人公が後ろ歩きで部屋を出ていく、しかも歯磨きしながら。ありえへんと思いつつ、これこそフィクションの成せる技やんと妙に納得してしまった。
最後誕生で終わ…
水琴窟のように、音だけがある。けれど話し声は囁くよう消え入るような実体のなさでその不整合さが初めは不気味だった。
あの人はなれて、私はなれない。あの人には許され、私は立ち入れない。それが全てではない…
どんな露悪的で過激な内容でも所詮は日常の延長であり、なんらかの「越境」を促すものは殆どないと気づいてからあたしの日本映画に対する興味は7割5分ほど減ってしまったんだけど、日常を徹底して描きながら日常…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
背景の音と台詞(人の話す声)との音量バランスが独特の偏り方で、何を言っているか聞きとれない場面が多々あり、いらつきはしたが、例えばアパートの台所蛇口からポタ、ポタ・・・と単調に物寂しく垂れ続ける滴な…
>>続きを読む© 2019 映画「風たちの午後デジタルリマスター版」製作委員会