風たちの午後の作品情報・感想・評価 - 6ページ目

風たちの午後1980年製作の映画)

製作国:

上映時間:105分

3.9

あらすじ

「風たちの午後」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

主演の綾せつこさんが後半、歯磨きをシャカシャカさせながら自宅アパートを去っていくところで幕を閉じるのかと思いきや、その後一転してストーカー劇みたいになる構成が誠にユニーク。🌹

本作、友人と某ミニシアター(地下)で鑑賞したのだが観客が中高年男性ばかりで何ともアングラな雰囲気を醸し出していた。😂

80年の映画にも関わらず所々に「現代的感覚」が散りばめられており相当ハイブロー。所謂レズビアンを描いた映画というよりも「恋い焦がれること」の大切さを強調したラジカルな内容になっている。演出的には初期の若松孝二やジム・ジャームッシュの諸作品を彷彿とさせる。冒頭と最後だけがパートカラーという点も実に巧妙。🤔

また蛇口から滴り落ちる水滴や雨などの「水」の描写が圧倒的。以前は矢崎仁司監督にはそこまで思い入れが無かったが、本作を観てやっとこの監督の真髄を見た気がする。代表作「三月のライオン」は未見だが要チェックすべき映画作家である。平成の終わりに本作を観れてホッとした。🎬

共同脚本に長崎俊一監督。この人も自主制作時代に傑作が多いと聞くが、今にして思うとスタッフ陣がやたらと豪華。

このレビューはネタバレを含みます

作品後半では、夏子の子どもが「母親の自分勝手で子どもがかわいそう」などと言われることがありませんように。そういう世の中が無くなりますように。と願いながら鑑賞した。
「夏子と子」のようなパターンの家族が、後ろ指差されたり、差別されたり、貧困に喘いだりしない社会が良い社会であるのは間違いがない。

夏子と子のその先を見たいと思うのは私だけであろうか? 想像するに、二人の生活は非常に苦しいものになるであろう。その時、私たち(社会)が問われるものは? 英男の責任は?

家族の問題は是枝裕和監督の十八番なんて言わずに、矢崎監督にきちんと描いてもらいたい。

それが、夏子というキャラクターを世に生んだ責任とも言えるのでは?

恋愛だけじゃ物足りない。
セリフがよく聞き取れない。最初はそれが気になったけど、そのうち、だいたい聞けたらいいような感覚になった。近所で遊ぶ子どもたちの声とか、蛇口から垂れる水滴の音とか、そういうのはよく聞こえる。上映当時の設計とは違うのかもしれないけど、これはこれで不思議な効果を生んだ気がする。

見ている間ずっと、さみしい気分だった。夏子の片思いがあまりに鮮烈で、知らず知らず夏子側に立って見ていたんだと思う。好きな人に好きになってもらえないってありふれた絶望だけど、乗り越えるのはまあ難しい。夏子のアイドル顔と過激な行動のギャップが、ちょっと怖くて、その何倍も悲しかった。

美津は気さくで誰にでも優しくて、オシャレでタバコを吸う姿もさまになって、いかにもモテそう。一度この人をいいなと思ったら、いいところがざくざく出てきて、何度会ってもときめく瞬間がある。そういう引力のある人なんだろうと思う。これは嫌いになれない。というか、好きではなくなれない。夏子もかわいそうに。

夏子役の綾せつこさんは検索しても他の作品が出てこないし、美津役の伊藤奈穂美さんは日活ロマンポルノが1本出てくるだけ。惜しい。40年も経って勝手に惜しむなよって話だけど。そういえばエンドロールに内藤剛志さんの名前も出てきた。どこにいたのかはわからなかった。
りほ

りほの感想・評価

4.5
時に台詞なんて無意味なものなんだなあとおもった

監督のインタビューを読んでたら、
「ああ、すっごくいい光景見たって思って、これを何とか画にしたいなっていうのがありました」と書いてあり
そのシーンを思い出して帰りの電車でおんおん泣いた
監督自身がチラシに書いているけれど、LGBTやストーカーという言葉のなかった時代の映画だ。セクシュアリティや、その歪んだあらわれを、的確に名指すということが確立していなかった40年前の観客と、今の僕らの間にはどんな受け取り方の差異が生まれるのだろう、ということも考えながら見たけれど、たぶんその問いの立て方はあまり適切じゃない。というのは、40年という時を隔てても、この映画に関しては、セクシュアリティにまつわる語彙がどうこうではない次元で見るものの中に同じようなものが残るにちがいなくて、要するに2019年のいま、「レズビアンのストーカーの映画だ」と登場人物の行為を名指し規定することをしたとしても、そのことは僕らに何の安心感も与えてくれないし、ジャンル映画的なわかりやすい作品理解を促してくれることもないからだ。「LGBT映画の先駆け」みたいに形容することには別段意義があるとは思えないし、じゃあこの不穏な映画言語が僕らに語りかけてくるものはいったい・・・と、言語化できない余韻、というか不安が残るばかりだ。もしかしたら映画言語のみが(セクシュアリティを規定するのではなく)愛についての説明ができるのかもしれないなどという青臭い夢想にふけるのは容易いことだけれども、それも絶対違って、ここでも愛の言語化にはたぶん失敗しているし、だからむしろ、映画言語「ですら」愛について何かを言うことがほとんどできない(「愛が動機ならやっちゃいけないことは何一つない」と言えはしても、「これこそが真の愛だ」などとは言えようはずもない)ということが、この映画が僕らを不安/不穏にさせる一因でもあるのかもしれない。そうまでモヤモヤさせてくれるというのがまあ、傑作であることの証左でもあるのだけれど。
h

hの感想・評価

-
40年前だ…と……

蝋燭(漢字で書けるようになりたい)で煙草吸うのウケるね
ぼのぼのは、誰かをひとりじめしたくなるその気持ちを恋と呼んでいた
恋というのは自分本位で、相手の幸せを願うもの(こちらはよく愛と呼ばれる)とはやはり違うんだなと思った
(もちろんそれは両者のある一面でしかないかもしれない)
けれども制御できないのは恋をしているからですね
K

Kの感想・評価

2.0
もっとエグい愛情を想像しており、ちょっと期待しすぎてしまったのかあまり楽しめなかった。でももう一度観たい。

2019.04.02(火)
K's cinemaにて再鑑賞。
聴き取れない台詞とモノクロの世界が儚くてせつない。
なんというラスト…
Ninny

Ninnyの感想・評価

4.6
飲み込めないことが多すぎたけど

この映画のセリフじゃなくて音が好き