こたつむり

ブラックホーク・ダウンのこたつむりのレビュー・感想・評価

ブラックホーク・ダウン(2001年製作の映画)
3.9
いきなり余談から始まるのですが、僕は再鑑賞のつもりだったのです。よく憶えていなくても本作を既に観ていると思っていたのです。
しかし、冒頭30分を過ぎても主人公が出てきません。というか、そもそもソマリアの映画だったっけ?ベトナム戦争の映画じゃあなかったっけ?不思議に思った僕は映画を一時中断し、ウィキペディアで調べました。メル・ギブソンが出てくる戦争映画…。

あ。
それって、『ワンス・アンド・フォーエバー』じゃないですか。タイトルが全然違うじゃないですか。『ン』しか共通点がありませんよ。そりゃあ、見覚えのない映像が続くわけです。もう。なんというか、足元が崩れ落ちる瞬間、というのはこういうことを言うのでしょうか。

しかも、本作は思いきりハードな戦争映画でした。家族の趣味に合わせて色々と観てきたから耐性が付いていたから良かったものの、戦争映画初心者の時だったらトラウマになっていたかもしれません。
いやはや、これを愚挙と言わず、なんと呼べば良いのでしょうか。ぐきょ。

ということで、自分の記憶力にいささか不安を憶える僕でありましたが、本作は登場人物も多くて大変です。戦闘に行く前に色々と登場人物が紹介される場面があるのですが、多すぎて名前も顔も覚えられません!日本人でも覚えられないのに欧米人の見分けなんてつくかい!なんて逆切れまっしぐらな僕でありましたが。

あ。見慣れた顔が一人いましたよ。
『プリズンブレイク』でマホーンを演じた方です。名前は覚えていませんでしたが、あのセクシーな瞳を忘れるわけがありません。こんなところで再見するなんて。やったあ。『プリズンブレイク』ではキレキレの捜査官を演じていましたが、本作ではどんな活躍をするのでしょうか。ハードな映画に萌えの楽しみを見出した僕でありました。
それと、少し余裕が出てくれば、その他の方々も少しずつは分かるようになってきます。取り敢えず、ガムを噛んでいる人がガリソン少将だということは理解しました。

さて。
物語…というか延々と戦闘だけが続く本作は、これを観て戦争というものに憧れるひとがいるのかしらん、というくらいの惨劇でありますので、僕のように中途半端な態勢ではなく、じっくりと落ち着いて鑑賞することをお薦めします。

というか、この作品、戦争映画でもあるけど、半分くらいホラー映画に足を突っ込んでいませんかね。
観終えた後の安堵感はホラー映画に近いものがあります。違うのは実話を基にしているかどうか。そして、そこから何かしらの教訓を得ることが出来たら、現実世界に反映させることが出来るかもしれないこと。
少なくとも自分に何が出来るのか、僕はそこから考えたいと思います。

まずは、記憶力をどうにかしよう。
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