jonajona

ザ・ブルード/怒りのメタファーのjonajonaのレビュー・感想・評価

4.0
不定期でくる、ホラーとバイオレンスと大味アクションしか受け付けない期間が自分の中にやってきている。大概なにかから逃避したい時にくる。

意味わからんけど先が気になり惹きつけられる作品。不思議な面白さがある。
ジャッロ映画みを感じる。

主に主人公の夫、怪しげな振興病院に隔離されてる妻、そして病院の怪しすぎる院長、だれの言動が本当に狂ってるのか?ていうのが不明確なままそれぞれ真剣な面持ちで意見が食い違っているのでそこがフックになり物語を牽引してる。
そこにさらに妻の両親も登場し、彼らのイメージ(主人公が接する時の紳士的な態度)も娘である妻の持つ両親のイメージと食い違うのでさらに混乱をきたす。面白い。
娘に虐待を働いてたのは本当なのか?あったとして妻なのか?そして謎の殺人鬼の正体は?
一つの事象に対するイメージや意見の食い違いていうのはここまで気になってしまうものなのかと感心しながら観てた。


終盤はクローネンバーグらしいボディホラー健在になる。院長先生のカリスマ感あるこわい顔面力と風体が大好き。目力がすごいので超あやしい。
結局なんの実験をしてたんかイマイチわかんないんだよな笑。怒りを実体化させる研究をしてたの?なんで…

キッチンで正体が見えない時に、ガチャガチャ食器が落ちるのを低めのアングルから映してるショットが格好良かった。
あいつらが山ほどぐーすか寝てる寝室を通って娘ちゃんを起こしに行くシーンがドキドキした。
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