深獣九

ザ・ブルード/怒りのメタファーの深獣九のレビュー・感想・評価

4.0
とにかく暗い、の一言に尽きます。
舞台は冬のカナダ。
ほとんど太陽が出ない。
常にどんよりとした天気で、雪も降る。
人々は厚手のコートを着ている。
登場人物も、全員暗い。

精神科に入院しているかみさんがいる主人公や、秘密を知る精神科医が暗いのはわかるが、最後まで立ち位置の分からなかった助手の兄ちゃんまでなんだか暗い。
カナダってそういう国?(;´∀`)

本作は"医学による人体の変貌"がテーマの作品。離婚や虐待、新しい精神疾患の治療法など、社会問題が細かく散りばめられていました。
自分が期待していた、ザ・クローネンバーグな造形はほとんどなく、肩透かしをボリボリ食っていたんですが残り10分。やっと出ましたグチョグチョズルリのクリーチャー。控えめだったけど、ひさびさにみたグローネンバーグはやはりいいです。悪夢が見れそうです。
深獣九

深獣九