えそじま

ガス燈のえそじまのレビュー・感想・評価

ガス燈(1944年製作の映画)
3.8
"ガスライティング"という心理的虐待の名称は、この作品に由来している。

霧がかったロンドン闇夜に揺らめくガス燈。
かつて迷宮入りになった殺人事件と失われた秘宝、次々と訪れる不可解な怪奇現象が歪な夫婦関係と結び付いていく。


夫のシャルルボワイエが妻であるイングリッドバーグマンを追い詰めていく心理サスペンスの古典。
真相解明のプロセス自体にこれといった面白味はないが、絶対的な支配下で外界から遮断された妻が精神を消耗していく恐怖の演出は一級品。

最新ではエリザベス・モス主演の「透明人間(2019年)」もこの系譜を辿っていたな。
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