とにかく号泣クラスで泣きたい人必見の映画。
1981年制作、ロバート・マーコウィッツ監督によるヒューマン映画の傑作である。
確か30年ほど前にTVの日本語吹替え版を観て号泣したのを覚えている。VHSに録画してあったのを繰り返し観ていたが、紛乱してしまい今やディスクにもなっていないので観たくても観れない状況で、ひたすらTVで再放送されるのを待っている次第である。
車生活からあばら屋へ置き去りにされた幼い三人兄弟の離別と自活と再会を追った実話である。
長男のティモシー・ハットンを主軸に追っていくが、彼の妻になるロザンナ・アークェットも未だ若いがいい味を出している。施設、職業を転々とするも弟と妹との再会をずっと胸に秘め、逞しく生き抜いていく。そして施設の世話役からある日連絡が‥。
現代日本でも自分の快楽のために幼子を放置したり、閉じ込めたりして死に追いやる親は後を絶たない。
なぜこういうことが起こるのだろうか。
彼らの幼少期のトラウマからなのだろうか。
教育の無さからなのだろうか。
おそらくは彼らは愛を以って接せられなかったことに大きく起因していることがあるように思われる。
この実話映画を観ていると、普通に生活していてあーだこーだ不足顔をしているのが恥ずかしくなる。
彼らはそんな不満を垂れている暇がないのだ。
不幸にしてこういう境遇に置かれた人達のごく一部は自暴自棄と厭世観から死なば諸共と化し凶悪犯罪に走ったりするが、多くはなにクソと歯を食いしばって逞しく生きていく。
そして地獄を味わって生き抜いた者の強さは計り知れない。