らんらん

大いなる驀進のらんらんのレビュー・感想・評価

大いなる驀進(1960年製作の映画)
3.5
東京発長崎行きの特急さくらの中で起きる様々な人間模様ドラマ

なんとなく「特急にっぽん」と似てるかも、その東映版みたいな
昨日の「大いなる旅路」のついでの鑑賞です
タイトル似てるし、同じ鉄道もので、同じ監督で、出演者も三國連太郎や中村賀津雄、小宮光江なんかが共通してるんですが、内容は全く繋がりがあるわけではないって作品

特急にっぽんもだけど、その後の列車、旅行シリーズにも見られる描写が多いです
ああ、いつもの列車あるあるの映画ねってなっちゃうんだけど、その中では一番先んじてるって点がもしかして凄いのかも
意外にもカラー作品だったのも見やすくて良かったと思う

出演者は
三國連太郎はトメだけどたぶん主演、専務車掌役
物語のメインとなるのは客室乗務員中村賀津雄と佐久間良子カップルの恋模様
食堂車のウエイトレスの中原ひとみは賀津雄ちゃんラブで、佐久間良子をライバル視
乗客では
講演に向かう大物政治家(上田吉次郎)とそのお付き、血清を届ける使命を受けている久保菜穂子、危篤の母の元に駆けつけようとする少女、スリの名人花沢徳栄、経営難から自殺未遂を起こす小川虎之助、それを救う医師小沢栄太郎、ワケありそうな柄の悪い黒メガネ、その命を狙うヒットマン(曽根晴美)、その他駆け落ちカップルとか新婚カップル、どっかの駅長明石潮とか、鉄道の公安で八名信夫とかがひっきりなし、途中乗車や途中下車を含めて多くのキャラクターが出てきます

印象に残ったのは
台風による土砂崩れで線路が通れなくて立ち往生するんだけど
それを乗務員一同はもとより、お客の久保菜穂子や佐久間良子なんかも泥まみれ風雨でビッチョビチョになりながら素手で岩や土砂を脇にどかすの、みんなの心が一つになる感動のシーンでもあるけど
その時間がなんと30分ちょっと!凄くない?
あの規模は30分でどうにか出来ないでしょ!どかしたからって、はい通りますよなのもまた凄いし
ありえないと言えば途中の停車駅で曽根晴美と黒メガネがナイフと拳銃でバトルするんだけど、降りてすぐ列車のすぐ脇で始めるんだけどそれも大した騒ぎにならず、何もなかったように運行を続けるのも凄いわー

映画、フィクションなのもあるんだろうけど、たぶん最優先事項が列車の運行を遅らせないことって感じかも
今みたいに何かとすぐ止まるのもどうなのかと思わなくもないけど、やっぱ安全が第一よね
台風で前も見えない中突っ走ったり、列車内にナイフや拳銃持ってる輩はいるし、バトル始めるし、、、ある意味大らかだなーって

まとめ!
つまらなくはないと思う、けど何か弱い
こういう系にしてはコメディ要素が少ない点が残念かも、終始淡々としてた印象
やっぱ中村賀津雄がメインじゃ弱い、魅力が足りない
佐久間良子と中原ひとみもいまいち活きてない、台風でビッチョビチョになる姿は良かったけどね
らんらん

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