明石です

Mの明石ですのレビュー・感想・評価

M(1931年製作の映画)
3.5
Amazonで「ミスペリー・サスペンスコレクション」というDVD10枚セットが1500円(!)で売られていたので購入。1番の目当てはこちら「M」でした。1931年に作られた、ドイツの元祖サイコホラー映画。連続幼児誘拐殺人事件を起こしたシリアルキラーのお話。

子供が殺人鬼(カニバリズム)の歌を口ずさむという、なんとも空恐ろしい始まり方。冒頭からズズッと引き込まれた。1931年というと、ちょうどワイマール民主制が終わりナチの時代に入る少し前ぐらいでしょうか。そんな時代に作られたサイコ映画と思うとなんだか感慨深いですね。。

全編通してBGMが全くないので、誰も喋っていないシーンはとにかく無音。危うく居眠りしそうになりました。寝ました。また話の構成として、前半の尺ほとんどが「いかに捜査が難航しているか」を警察の視点で描かれているのでちょっぴり退屈でした。「この時代は虫眼鏡を使って地道に指紋を照合してたのか、大変だなあ」という感想はあるものの、ワクワクはしませんでした。

もっと殺人鬼の視点にフォーカスしてる方が個人的には好きだなあ、、と思ってたら後半、犯人の姿が画面に映りだしてからは結構面白くなった。特に最後の私裁判のシーン。本作はサイコホラーやサスペンスというよりミステリー寄りですね。う〜む。面白かったけど、前半が退屈すぎて後半に辿り着くまでに冷めてしまいました。期待してただけに少し残念。
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