JTa93Eの続き

MのJTa93Eの続きのレビュー・感想・評価

M(1931年製作の映画)
3.8
無駄のないお手本のようなサイコスリラー。


犯人・警察・自警団の三つ巴はよくあるけど、その自警団が決して褒められたような連中じゃないってのがプロットとしてまず面白い。

フリッツ・ラング初のトーキーらしいけどサイレントに近い気も、外では周囲の音があんまり入ってないし引きで観せられる人の会話とかも聞こえない。
物語としての必要な会話とこっちが客観的に観る話運びの為の画が使い分けられ無駄が少ないので、引き込まれていく。

ピーター・ローレはふくよかなシルエットにクリッとした目が印象的で、その目がシーンによってはギョロっとした恐ろしい表情に変わるのがいい。

背中にMってのも凄い映画的な魅力がある演出で、誘拐した子供に気づかされたピーター・ローレの表情よかった〜。


置いていかれた奴がハシゴ登ってきて警察に今手挙げられへんやろってのと、最後の裁判での大勢が手を挙げるシーン。あれ撮りたかったやつやーん。ってニヤけた。
JTa93Eの続き

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