やし

ONCE ダブリンの街角でのやしのレビュー・感想・評価

ONCE ダブリンの街角で(2007年製作の映画)
3.9
【あの日の思い出レビュー】


「オススメの映画はなに?」
と聞かれたら、とりあえず本作を薦めていた時期があった。


アイルランドはダブリンの街角で出逢う、ギター弾きの男とピアノ弾きの女の物語。

ドキュメンタリータッチで描かれる素朴な映像と、役者ではなく、本業ミュージシャンという主演二人が奏でる音楽は他の映画にはない"新鮮味"と"温かさ"があった。


話は地味(失礼💦)なので、人によってはやや退屈かもしれないが、
ギターケースに入った小銭を盗まれ、男が追いかけるシーンや、女が街中を掃除機引きずりながら歩くシーンなど、冒頭からさりげなくこちらの目を引くシーンに監督のセンスが窺えるし、世に出回るただのどこかで見たことある的な作品ではないことが分かる。

劇中、頻繁に流れる本業ミュージシャンの二人が奏でる曲も、どれも耳に残る心地良いものばかり♪


「掘り出し物見つけた♪」というのが印象。


低予算であり、かつ俳優ではない二人を主演に迎えたことで、諸々制作に苦労が窺えるけど、ドキュメンタリータッチが生み出す身近な出来事感、登場人物に名前をつけないこと、そして賛否両論あるエンディング、そして"音楽"、それらが上手く作用して、名作が出来上がったと思う。
(女の人は魅力的ではあるも、小悪魔的だったような気がするけど)



え?オススメの映画??
「ONCE ダブリンの街角」だね♬
やし

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