たりほssk

画家と庭師とカンパーニュのたりほsskのレビュー・感想・評価

画家と庭師とカンパーニュ(2007年製作の映画)
4.7
~ジャン・ベッケル監督ならではのあふれる人間味~

原題は「私の庭師との会話」ですが、その名の通りこれほど会話(おしゃべり)で楽しめて、心地良い気分になったのははじめてです。たわいのない会話の連続なのに何でなんだろう?

ダルッサン演じるジャルダンの人柄がまたいいんですよね!真面目で正直で、自分の立ち位置をちゃんとわかっている。必要以上に欲を持たず、他人を羨むこともなく、自分が置かれた場所に幸福を見出している。

パリという都会で他人をやり込めたり、争ったり、ケンカしたりとネガティブな精神状態だったキャンバスは、このジャルダンの自然体のおしゃべりによってだんだんと自分を取り戻していくのです。

二人の友情がとても清々しく心洗われるようでした。たとえ二人に別れが来てもその友情は永遠と思えるほどに。
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