これは大人向けの予想外の良作。
パリの画家が出身地である田舎で半隠居(?!)生活を始める。
その田舎の家の庭師募集に応募してきたのは小学校時代の悪友だった。
というところから始まる物語。
人生も暮れに差し掛かった、立場の違う二人が
立場の違いを超えて共に行動するという
まあまあわりとよく見る設定ではあるけれども、
画家と庭師それぞれの立ち位置があまり極端ではないので
リアル感が増す。
基本淡々としているけれど
適度にシャレが効いててとにかく愛おしい。(犬とバイクとか)
他愛ないエピソードが煌めく。
「普通」の日々のかけがえのなさが胸に迫る。
そうなるんだろうなあというラストを迎えるけれども
前振りが効果的で
しっかりと泣かされる。
泣きながら幸せな気持ちにもなれる。
あまり有名作では無いけれど
大人に響く「隠れた名作」である事は間違いない。