HidekiIshimoto

赤い砂漠のHidekiIshimotoのレビュー・感想・評価

赤い砂漠(1964年製作の映画)
3.5
かつて『欲望』のクールな虚無感にやられまくったアントニオーニの、肝心のモニカ・ビッティ主演作をぜんぜん観てなかったのは、たぶんあのぬぼーっとしたルックスが苦手だったから。けど今観ればずいぶんいい映画の顔。全てを見てるような何も見てないような大きな目。そのモニカが『鏡の中の女』ぽくなってきて『壊れゆく女』も思い出しで、どうやらこれも正気から転げ落ちる女系映画。宙ぶらりんな感じのシーンが続き、けどどのシーンも超クール。色彩超かっこいい。ついでに言えばイタリア名前ってモニカとかカルロとかかっこいい。監督からしてミケランジェロとか何。とにかく韓国名より覚えやすくてかっこいい。いや日本名だって昭和以降どんどんかっこよくなくなって残念。