やま

赤い砂漠のやまのレビュー・感想・評価

赤い砂漠(1964年製作の映画)
3.6
あの工場地帯であったり、家であったり、あの卵を食べる部屋だったり、船であったり、もはやsf映画なのではないかと思わされもする異世界感。排気ガス、霧だったり幻想的に作られている今作の世界観は最高。

トラック事故が云々で、終始不安そうな彼女のいる世界という感じが伝わる。
そして色のセンスとかも素晴らしく、対象の人物とそのバックの景色全てに目がいってしまうような造りは凄すぎる。
そういう世界観もあってか、カットの終わりもバシバシと決めにいってる。

良さげな世界観なんだけど、お話が退屈すぎる。「砂丘」とか「欲望」の刺激が今作にはなかったような気がする。
映像芸術としての映画にストーリーはいらないのかもしれないけど。

脚本の一人のトニーノグエッラさんが気になるんだけど調べてもあまり出てこない。
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