風の旅人

ダイアナの選択の風の旅人のネタバレレビュー・内容・結末

ダイアナの選択(2008年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

ある日高校で同級生による銃乱射事件が起こる。
その時トイレにいたダイアナ(エヴァン・レイチェル・ウッド)と親友のモーリーン(エヴァ・アムリ)は、犯人から「どちらを殺すか選べ」と究極の選択を迫られる。
15年後、結婚して子供ができたダイアナ(ユマ・サーマン)は、あの事件の記憶に悩まされていた。
そしてしだいに幸せな家庭は崩壊していくのだった。

凄い映画だった。
最後のどんでん返しに至る過程が緻密に計算されていて、唸らされた。
原題は『The Life Before Her Eyes(彼女の目の前の人生)』。
色々な解釈が可能だと思うが、私は死を目前にしたダイアナの想像した未来説を取る。
想像された未来は過去の投影であり、後悔に支配されている。
エマはダイアナが中絶した生まれなかった子供だろう。
15年後のダイアナによって解説されるゴーギャンの『説教のあとの幻影(ヤコブと天使の闘い)』(現実と想像の区別がつかない絵)と、『我々はどこから来たのか、我々は何者か、我々はどこへ行くのか』(ゴーギャンはこの絵を完成させた後、自殺を試みている)は、この映画のメタファーになっていると思う。
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