SHOHEI

コーヒー&シガレッツのSHOHEIのレビュー・感想・評価

コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)
3.3
カフェで打ち解けるうちにある男の代わりに歯医者に行くことになった男。コーヒーを飲む女性にナンパを試みる会話下手なカフェ店員。ウエイターになり済ますビル・マーレイ。コーヒーとタバコを片手に小さなテーブルを挟んで繰り広げられる会話劇のオムニバス。

どうしようもなく取り留めのない会話を集めた11個のショートストーリー集。オープニングクレジットにジャック・ホワイトとイギー・ポップの名があり驚いたがそれ以外のキャストもほぼ本人役で出演。キャスティングありきの脚本らしく、どのキャラクターの演技も自然体。ケイト・ブランシェットが一人二役を演じる「いとこ」のパートは見終わるまでそれに気づかなかったほど演じ分けが自然。カメラに動きはなく大抵テーブルを挟んで対話する2人を正面からおさえたショットと表情のカットバックで進む。モノクロもあいまって淡々と、かつ他人事のように繰り広げられる会話。コーヒーとタバコをたしなむ人には劇中の登場人物たちの気だるい雰囲気がリラクゼーションになるのだと思うが、自分はコーヒーにもタバコにも憧れがないのでかもし出される雰囲気よりも会話を真に受けて見ていた。会話内容を真面目に楽しもうとするほど損をする作品というか、繰り広げられるどうでもいい会話はどこまでいってどうでもいいのでやっぱり雰囲気を楽しめる人向け。
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