庶民ケーン

戦場にかける橋の庶民ケーンのレビュー・感想・評価

戦場にかける橋(1957年製作の映画)
3.9
これは名作。

第二次世界大戦時、タイで汽車を走らせる橋を造るため日本軍の収容所に連れてこられた英国人捕虜の話です。

日本軍のために橋を造ることは敵国を手助けすることになるが捕虜として絶望の中、目的を持たぬ軍隊の気力のなさ、士気の低下を見かねたニコルソン大佐は一致団結して橋を全力で造ることにする。また、奴隷としてではなく英国人として誇りを持って技術を見せつけ橋を造り日本軍を圧倒することで尊厳を保てると考えた。
その結果、兵士は仕事をすることで無気力さを払拭し、その働きにより日本軍からの待遇も多少改善し、立派な橋が出来上がるのだがそれと同時進行で英国のある作戦が遂行される。

橋の建造とニコルソン大佐と日本軍の斎藤大佐のやりとり。そして、捕虜生活の中で成し遂げた自らの大仕事と英国の間で揺れ動くニコルソン大佐の最期は見物です。

撮影では8ヶ月もかけて実際に現地で橋を造り、汽車を走らせ爆破したそうですが当然チャンスは1回限りで失敗が許されないので発破、音響、カメラマン、監督各位は冷や汗ものだったと思います。大作ならではの手に汗握るぶっ飛んだカットが見られます。

ちなみに参考にした史実はあれどほぼ完全に作品の内容はフィクションなので歴史映画、戦史映画と思って鵜呑みにしないよう注意です。
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