ひめの

秒速5センチメートルのひめののネタバレレビュー・内容・結末

秒速5センチメートル(2007年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

2020.05.28

大学一年か二年の頃にも観たことがあるけど、数年ぶりに観返した。
田舎出身の自分にとっては、中学生のシーンで電車を乗り換えていく様子は新鮮だけど、どこか懐かしい。
青春18きっぷで東京から大分まで帰省するとき、広島から山口に入ると自分の他には誰も乗客がいなくなって、ウトウトしながら夕陽を眺めた。
そんなことを思い出して、胸がグッと押さえつけられるような感覚になる。

それと、タカキが大人になって、少しずつ昔の感性や感覚を忘れてしまうのがいまの自分に重なって哀しい。
大学二年頃までは胸が躍るような感覚が定期的にあって、今よりもずっと喜怒哀楽の総量は大きかった。
だけど、最近はずっと傷つかないように殻にこもりながら省エネモードで生きているような感覚がある。
もう一度、昔の感覚を取り戻したい。
この映画を観ていると、未来のことはよく分からないけど肯定的に捉えていた昔の自分を思い出す。
ひめの

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