ちなつ

キャピタリズム マネーは踊るのちなつのレビュー・感想・評価

4.0
資本主義も、行き着くところまで行くと、こうなってしまうのか。

アメリカは、力なき者には容赦のない国なのだね。そういうイメージがまるで見えないような、成功者の芸術作品ばかり入ってくるから、そういうことを全然知らなかったよ。

政治作品を作ると、ちょっと子供っぽさを感じる作りになるムーアの映画だが、この映画からは、貧者の気持ちを代弁しようとする、ムーアのアメリカへの愛を感じた。

こんな国に、誰が住みたいと思う?

に対して、

希望を捨てずに、戦おうとするのは紛れもなく愛国心からであることも強く感じた。

こんなにも痛烈にアメリカを批判しながら、アメリカに住み続けるムーアが、どんなところが好きなのか、逆にそういう映画も見てみたい。

でも、搾取の構造が止むまで、彼は追求をやめないんだろうな。もはや、人に攻撃されても、その傷を負うことを厭わない、映画のタイトルの通り、これは、アメリカへのラブストーリーなのだろう。
ちなつ

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