資本主義も、行き着くところまで行くと、こうなってしまうのか。
アメリカは、力なき者には容赦のない国なのだね。そういうイメージがまるで見えないような、成功者の芸術作品ばかり入ってくるから、そういうことを全然知らなかったよ。
政治作品を作ると、ちょっと子供っぽさを感じる作りになるムーアの映画だが、この映画からは、貧者の気持ちを代弁しようとする、ムーアのアメリカへの愛を感じた。
こんな国に、誰が住みたいと思う?
に対して、
希望を捨てずに、戦おうとするのは紛れもなく愛国心からであることも強く感じた。
こんなにも痛烈にアメリカを批判しながら、アメリカに住み続けるムーアが、どんなところが好きなのか、逆にそういう映画も見てみたい。
でも、搾取の構造が止むまで、彼は追求をやめないんだろうな。もはや、人に攻撃されても、その傷を負うことを厭わない、映画のタイトルの通り、これは、アメリカへのラブストーリーなのだろう。