クシーくん

巴里のアメリカ人のクシーくんのネタバレレビュー・内容・結末

巴里のアメリカ人(1951年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

MGM黄金期を代表する映画で、ミュージカルの古典傑作。とは言うものの、セットは凝っているが所詮書割りの世界で、その中で演じられる恋愛ドラマも無駄を省略し、戯画化されたミニマルな世界に感じる。この世界観がたまらないと感じる人もいるのかもしれないが、どうせだったらパリで一大ロケをやってほしかった。

矢張り終盤のシーンは凄い。長い。でも見れちゃう。

ジョルジュ・ゲタリはハンサムなんだけど同じハンサム歌手のアンドレ・クラヴォーやティノ・ロッシと比べると健全で、つまりMGMミュージカルにはぴったりなのだが、歌い方も余りに健康的過ぎて私の好みに合わない。ただアンリもミロも何も悪くないのに気の毒。主役が幸せになる陰で誰かが犠牲になるのは辛いね。終始はしゃぎ回ってるジーン・ケリーよりも何も言わずに彼女を送ったアンリの方に私はエモさを感じる。
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