LalaーMukuーMerry

巴里のアメリカ人のLalaーMukuーMerryのレビュー・感想・評価

巴里のアメリカ人(1951年製作の映画)
4.1
あぁ、この曲ね。脳天気な感じで楽しげに始まるミュージカル。
ジェリー(=ジーン・ケリー)は画家なのに歌も踊りも(特にタップダンス)メチャクチャうまいというミュージカルならではの設定。彼の友人二人はピアニストと舞台のショーマンで、何気ないカフェの会話から突然歌と踊りが始まるとか、いかにも・な感じ。
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苦手な香りが漂うが・・・おつき合いしますよと、ちょっと我慢してと見続けたところ、主人公は、若い芸術家に親切で世話焼きの金持ち美人には目もくれず、カフェで出会ったショートヘアの娘リズに一目ぼれ。彼女とデートするだけで天にも昇る気持ちになるゾッコンぶり。やがて相思相愛の仲になる二人だが、実は彼女には結婚相手がいた! 世の中こんなに狭いのか! 愕然。去り行く彼女に悲しみと苦悩の主人公・・・
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そこからラストの十数分にわたる怒涛のミュージカル!!! バレエの舞台を見ているかのような壮大でぶっ飛んだ妄想世界の歌と踊りが次々と繰り広げられて、ここだけでも見る価値がある。とっぷりとその世界に浸かりましょう。終わってみれば、理由はしかとはわからないが、はっきりわかるハッピーエンド。そこから感じる幸福感。
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ミュージカルの魔力に圧倒されたワ。