みかん

バットマン ビギンズのみかんのレビュー・感想・評価

バットマン ビギンズ(2005年製作の映画)
4.0
ノーラン監督によるダークナイトトリロジー一作目。
評判の良さにいつかは観たいと思いながら、なかなか手をだせてなかったシリーズ。
見始めたらあっという間だった!
作中ずっとトーンは暗いし、ブルースもクールでダーティ。
でも、身体の中に沸々と怒りを沸き立たせている。

復讐か正義か。悪人か善人か。
すべて表裏一体。
両親を殺されたから世界の悪を知ったような気になっているとファルコーネに揶揄されるが、そんなことブルースには関係ない。
両親を殺されたことは彼には真実で、手をかけた犯人は彼にとって悪以外の何物でもない。
ブルースは犯人を許すことはない。
それでもそんな犯人を殺そうとした自分を悔やみ、ブルースは悪も殺すことはしないと一線を引いて己の中で善悪を明確にしている。
コウモリをモデルにしているのは自身の恐怖の対象だから。
悪を裁くシンボルとなり、悪を恐怖で支配する。
このやり方は正義じゃないかもしれないが、自分にとっての悪へのブルースなりの復讐であり世界を変えるやり方なんだなって思いました。
自分の軸を持って戦う姿はシンプルにかっこいい。
人は他人の苦しみや怒り、悲しみは同情はできても理解はできないと思うし、だからこれからもバットマンには戦いが待っているんだろうな。
とくにブルースは裕福で暮らしには困っていない。
そんな持つ者の果たすべき責務との葛藤とか。
腐敗したゴッサムでの、今後の彼の悪との向き合いかたが楽しみになった。

あと、科学部の技術力スゴすぎ。
バットモービルはかっこいいけど、逃走には目立ちすぎ笑。
ロバート・パティンソンのバットマンでも思ったけど、やっぱりマントと仮面がコスプレ感があってかなり不審者だし変態チック。
ただ、この格好に違和感はあるんだけど、シリアスでダークな世界観だから余計に浮世離れした存在であることを際立たせていると思えたら、違和感も逆にマッチする不思議。
こんな奴が暗闇から現れたらギョッとするし、かなり怖いよ。。。
それがダークヒーロー感あって良かったです。
大量のコウモリを背に降り立つ姿はまさにバットマンでした!

ゴードン役のゲーリー・オールドマンも素敵だった!

やっと見始めたきっかけは、マッドマックス見返したせいでトム・ハーディが私の中で今熱いので、三作目のベイン見たさです。
でも、そんなの抜きにして面白かったし、楽しめました!

次はいよいよジョーカー登場!
ジョーカーのような奇抜なヴィランの存在を知っていると、本作は黒幕がいまいち地味でラストの戦いは盛り上がりきれなかったので、次回はとっても楽しみです。

余談ですが、本作見てクリスチャン・ベイルとトム・クルーズって似てるなって思った。骨格とか全然違うし顔が似てるっていうより、表情とか雰囲気が。
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