ヒュー

バットマン ビギンズのヒューのレビュー・感想・評価

バットマン ビギンズ(2005年製作の映画)
4.9
社会現象を生んだダークナイトトリロジーの1作目。
『ダークナイト』、『ダークナイトライジング』と比べるとあまり評価が高くなく地味ような気がする本作。しかし僕はこの2作に引けを取らない傑作だと思ってます。
というわけで、早速感想を書いていきます。

(後半に、ネタバレを含んでいる可能性があります。予めご了承ください。)

まずオープニング「人は何故堕ちる?這い上がるためだ」はい、いきなり超重要シーンですね。ダークナイトトリロジーを通してこの言葉を連想させるようなシーンは山ほどあります。

まぁ両親が殺されるまでは丁寧かつ簡潔に描かれてますね。ほんとにこのシリーズ、テンポが良いし無駄なシーンが1つもないんですよ。可哀想なブルース…そしてきましたよ皆さん!!!傷ついたブルースにコートをかけてあげ、笑顔で励ますゴードン警部補!!!!!!!!!!!!!優しい、優しすぎる!!!!!!!!!!!ヒーロー映画史に残る名シーン!!!!!!!!ちゃんと観ましたか!?!?ここマジで超重要!!!!!本当に温かい目をしてますよね〜。ヒーロー映画の1作目の最初の方で感動するとかヤバいだろ!!!それとも感動する俺がヤバいのか?(笑)。

そのような試練を乗り越え、大人になったブルース。両親を殺したチルの裁判に行くんですけど、僅か12年で仮釈放に。これはブルースが怒り、許せないのも十分納得できます。ブルースが殺そうとする直前に、ファルコーニの手下が発砲します。ブルースが手を汚さなくて本当に良かった。

その後、幼なじみのレイチェルとドライブします。その時にレイチェルがブルースにいうセリフ「正義は秩序のため、復讐は自己満足よ」これも重要です!!!あまり注目されてないけど、ビギンズのレイチェルさんは後のブルースの人生を大きく左右するような名言をいっぱい放ってるんですよ!

街の現状を観て衝撃を受けるブルース。影の同盟の元で修行する決意をします。もうリーアム・ニーソンめちゃくちゃ良い味出してる!一々動作がかっこいいんだよ(笑)。しかし、その後考えが合わず、そこから抜けます。

8年ぶり(?)くらいにアルフレッドと会うブルース。ここの安心感よ。両親を殺されたブルースは色々な人に支えられて育ってきたけど、彼ほど親身になって支えてくれた人はいないんだろうな〜😢と感動。

ブルースは「街の人を動かすには何かシンボルが必要だ」と言います。まぁそうですよね。バットマンになる動機としてはとても現実的で、一ミリも文句の付けようがないですよ。

そしてアルフレッドと共に、バットマンになるための準備をします。ちょくちょく入れてくる金持ちジョークもほんと好き(笑)。

街を守るためには情報を得なければいけません。まず彼はどこに行くと思いますか??そう!ゴードン警部補のところですよ。何故かって?そりゃあ彼が汚職だらけの警察の中でも真面目に働き、子どもの頃落ち込んでいたブルースを救った男だからですよ。

そして港でファルコーニの手下たちを片っ端から捕まえるシーン。闇に紛れて音を立てずに襲う、This is Batman style!なんだかんだでシリーズで1番バットマンらしい闘い方ですよね。その後ダークナイトトリロジーでは最初で最後の"I'm Batman"。痺れる。

さて、世間ではバットマンが一大ニュースとなります。バットマンということが世間にバレないようにブルースはホテルで映画スターたちとデートをします。この時にブルースがスーツ姿で水槽に入り美女たちと泳ぐのも可愛くて好きです(笑)。その後8年ぶりにレイチェルと出会います。変な遊びをしてたブルースに対して一言、「人の本性は行動で決まる。」ここも重要です!!!

少しずつゴードン警部補から信頼を得るバットマン。アーカムでも1人で中に突入するゴードン警部補かっこいいですね〜まだヤバい自警団と思われているため警察に囲まれすが、靴底から何かを取り出すと、突然バサバサ音がします。「援軍だ」ハンス・ジマー御大の神BGMと共にやってくる援軍たち。頼もしいしかっこいい!

バットマンが活動を続ける一方、影の同盟もゴッサムを潰す計画を立てます。ブルースの誕生日パーティーにやってきたアイツら。家を焼きますが、その時に「お前は私の家を焼いた。だから私はお前の家を焼く。正義とはバランスだ。」と言うんですよ。かなり幼稚な思想やな〜って思って彼の思想には呆れちゃいますよ(笑)。まぁ魅力的なヴィランではあるんですけどね。

なんとか助けにくるアルフレッド「さぁ、今こそ腕立て伏せの成果を」ここは毎回クスッとなる。ダークナイトトリロジーにはこういうクスッとなるようなシーンは所々あるんですよ。それがまた良い。MCUやシークエルによくある中途半端に時間止めてグダグダ続けるアホみたいにおもんないギャグよりこっちの方が1000倍くらい良いわ!(ガチギレ)
その後家が燃えるのを観て絶望するブルース。
ブルース「天罰なのか?父の遺産が燃えていく…」
アルフレッド「遺産はお屋敷だけではありません。」(ブルースの方を笑顔で見る)「人はなぜ堕ちると?這い上がるためです。」
ブルース「君はまだ見捨てないのか?」
アルフレッド「決して」
優しすぎやろ!!!!そりゃあ両親を亡くした少年でもこんな人に育てられたら立派な大人になれますよ。

ついにバットマンと影の同盟の直接対決です!もう援軍が無いと署長が言ったすぐ横で勢いよくバットモービルで走ってくるバットマンの安心感ヤバい。そして息つく間もない戦闘シーン。
ラーズ・アル・グール「ついに人を殺すのか?」
バットマン「お前を殺す気はない。だが助けはしない。」
まぁグレーゾーンだけどギリギリセーフでしょ(笑)。


無事解決したと思いきや、まだまだ犯人は捕まっておらず、最後に🃏が出てきて"おっ!"となってからのエンドロール。


☆総評☆
キリアンマーフィーがエロい!(笑)ダークナイトトリロジーのヴィラン=ジョーカーっていうイメージが強いけど、彼のスケアクロウも中々クセモノで僕は好きです。
余談ですが、この前ダークナイトトリロジーのBlu-rayボックスに付いてる特典DVDの科学的観点から見るバットマンというのを観たんですよ。バットマンの武器や道具ってほぼ全部現実にあるor実現可能なものらしいです。あと心理学から見ても、すべて各キャラの行動(ジョーカー除く)にはちゃんと説明がつくらしいです。そういうところまで凝ってるのが、このシリーズの素晴らしさであります。
僕は単独ヒーロー映画の一作目ってあまりハマれないんですよ。ダラダラとキャラ紹介して、あまり盛り上がらずに成り行きで敵を倒してしまうのが多い。でもこれは違う。ブルースウェインという男がバットマンになることを決意するまで約1時間。その後はバットマンの活動をメインに描いています。メリハリのある2部構成になっているため、非常に観やすく感じます。2、3作目に比べると影が薄くて地味な印象がありがちな本作ですが、完成度はシリーズで1番高い気がする。
最後にもう一度言いたい。本当に非の打ち所がない傑作‼️大好きです‼️
ヒュー

ヒュー