図師雪鷹

バットマン ビギンズの図師雪鷹のレビュー・感想・評価

バットマン ビギンズ(2005年製作の映画)
4.1
これは、両親を殺された男ブルース・ウェインが、秩序を守る正義と自己満足の復讐との間で葛藤し、街の象徴となるバットマンとして誕生するまでを描いた映画である。


自分が今まで見てきたヒーロー映画と比べると、アクションはあまり多くない様に思えた。だが、バットマンというヒーローの内側を非常に丁寧に洗い出していたので好印象だった。

彼が正しい答え(少なくとも私はそう思う)を出すことができたのは、やはり周りの人に恵まれたからだと思う。ブルースが幼かったときのウェイン親子の会話を聞くだけで、ウェイン父がどれだけ素晴らしい人だったか分かる。ブルースに釘をさす検事補の幼馴染レイチェルも、優しくブルースを支えるアルフレッドも、悪に染まっていない数少ない警官ゴードンもそうだ。
もしそうでなければ、街を貧困に陥れていた強欲な悪人に成り下がっていた可能性もあっただけに、ブルースの人間関係は非常に重要だと思った。


そして次はあの『ダークナイト』。期待したい。
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