ばろん

バットマン ビギンズのばろんのレビュー・感想・評価

バットマン ビギンズ(2005年製作の映画)
3.6
〼『ダークナイトトリロジー』イッキ見感想〼

長らく手を付けていなかったDCシリーズを見始めた。「MARVELに比べてあまり面白くない」という風潮がネット伝いに感じていたので敬遠していたのだが率直な感想としてその感想は強引過ぎるんじゃないかと思う位めちゃくちゃ面白かった。

まず、トリロジー第一幕「BATMAN BEGINS」

原作は鑑賞後ネットで少し知った程度なのでコウモリマスクの男くらいのイメージしか無かったのだが、まさかの忍者小屋に笑った。渡辺謙とリアムニーソンの悪者感が強烈過ぎたが恐怖に打ち克つ心を忍の強さになぞらえて居たのは魅力的だった。

作中登場する「人はなぜ堕ちるのか。それは再び這い上がるためだ。」というブルースの父の言葉は作品全体を通した大きなメッセージである。貧困や犯罪により腐敗したゴッサム、そして恐怖に支配されたブルース。いずれも後に「這い上がる」には充分過ぎるくらい堕ち切った背景だ。この辺り時間をかけて丁寧に作っていたように感じる。

「ビギンズ」というだけあって正にバットマンが誕生するところがクライマックスに置かれている。暗闇から襲いかかるバットマン。あの絶妙な見えにくさもバットマンの恐ろしさを巧く表現していたと思う。そしていずれ現れると予告されるジョーカーの存在。ついにゴッサムでの「戦いが始まった...!」という静かな興奮が沸き起こる中エンドロールを迎えた。

「2.5時間程の掴み」、というと怒られそうだが、全体的に重々しく、荒んだ社会のリアリティが時間をかけた丁寧な表現として私の身体に打ち付けられた。「ヒーロー映画」というより「ヒーローが出てくる映画」と言う方が適切な程ドラマに焦点が当てられているので、そういう意味ではMARVELには無い面白さがあり、その逆もまた然りだと感じた。

「インターステラー」で虜ににってしまったノーラン監督作品だったので期待値爆上がりだったのだが、満足いくものだった。

→「ダークナイト」へ続く