TaiRa

素晴らしい風船旅行のTaiRaのレビュー・感想・評価

素晴らしい風船旅行(1960年製作の映画)
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『赤い風船』から4年。パスカルくん大きくなってるゥ!気球に情熱を注ぐお爺ちゃんと勝手に乗り込んだ孫パスカルくんの空中旅行。『カールじいさんの空飛ぶ家』は参考にしてるだろうな。「空からフランスを見てみよう」な作品。

ラモリスが開発したヘリビジョンという空撮方法で撮られた記録映像にドラマを差し込む形。パリの街並みや山火事の現場、アルプス山脈に、あらゆる動物たちの群れなど、迫力と美しさが凄い映像。青空に浮かぶ気球の画は絵画みたいだし、音楽もとても良い。地上にいる助手がスラップスティックなギャグを繰り広げる楽しさもある。パスカルくんの体を縄で括って気球からぶら下げたり、やっぱラモリス鬼畜。狩人から鹿を助けたり、汚ったない沼地を引きずり回されたり、『白い馬』の要素もある。『赤い風船』で現実から空に逃避したのに対して、今度は地上に置き去りにされる大人な終わり方。『未知との遭遇』と『E.T.』の違いみたいな感じかな。
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