紫色部

8 1/2の紫色部のレビュー・感想・評価

8 1/2(1963年製作の映画)
4.5
2015.12.21 シネマブルースタジオ ②

初鑑賞時から約8ヶ月の時を経て迎えた二度目の鑑賞。一度目では全くといって良い程追うことが困難であった作品のプロットも主人公グイド(=フェリーニ監督自身の投影)の葛藤も、実はここまで素直な仕上がりであったことに逆に驚いてしまった。自身の愚かさを痛い程認識し、変わろうと何度も決心はするものの、結局内面の弱さに打ち勝つことすら叶わず、自分より他人が自分の思い通りに変化することを望んでしまう。そんな不毛なサイクルを繰り返すうち、自分にとって本当に大切な出会いの機会は残酷にも過ぎ去ってゆく。セラヴィ。セラヴィ… 人生は祭り(=ダンス)だ。共に生きよう(=踊ろう)。踊りの中心でようやく悟った人生の肯定によって、観ている此方側も、明日もまた生きていこう、生きねばならない、と僅かであっても考えを新たにすることが出来るのである。