青山

摩天楼を夢みての青山のレビュー・感想・評価

摩天楼を夢みて(1992年製作の映画)
3.7

不景気に苦しむニューヨークのとある不動産会社の支店。ある夜、本部から来た若いお偉いさんが「成績上位3位以下の者はクビにする!」と宣言した。トップ独占状態のローマを除く3人の社員はそれぞれに策を練るが、翌朝とある事件が起き......。


セールスマンが主役の会話劇という正直あんま面白くなさそうな設定ながら、豪華キャストの共演と渋いドラマを描く脚本の魅力とでなかなか面白くてびびりました。

とりあえず最初の方はうだつの上がらないセールスマンたちの日常が描かれるんですがこれ見てるだけでもう私には無理だな......ってなりました笑。そもそも毎日夜遅くまでスーツにネクタイってのがもう無理すぎる......。成績が悪ければ悪いネタしかもらえなくてさらに悪くなっていく悪循環。作中で成績悪いとされてる人たちすら私から見たらめっちゃ営業上手でぜってえこんなんむりやわぁ。
しかもパワハラという概念すらない時代でもうめちゃくちゃ言われ放題な上に4人中2人はクビ確定っていう極限状況!
お偉いさんが来た時のみんなのあの反抗的な態度がすげえなと思う。俺ら日本人だったら絶対もっとヘコヘコする。

そんなわけで3人が会社の愚痴とか言いまくりながらそれぞれ動いたりする中で、アル・パチーノ演じるローマだけが別世界みたいな感じでバーでなんか語ったりしてるのが嫌味な感じながらもカッコいい笑。
そして、翌朝とある事件が起こるところから、それぞれのフラストレーションや駆け引きがさらにギアを上げていきます。豪華キャスト陣によるセリフの応酬の演技合戦が楽しい。特にジャック・レモン演じるベテランながら落ち目で病気の娘を抱えるレーヴィンのキャラクターがだんだん存在感を増していき、彼とローマのやり取りはぐっとくるし、ケヴィン・スペイシー演じる支店長とのやりとりもスリリング。シンプルながらも渋いドラマが観られる良作だったし、題材の割にしっかり面白いのが凄かった。

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