ちゃくろねこ

摩天楼を夢みてのちゃくろねこのレビュー・感想・評価

摩天楼を夢みて(1992年製作の映画)
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原作は戯曲で、舞台演劇を見てるみたいな映画。とてもシンプル。こういうガチンコ会話劇って大好き!
ただ邦題はイメージ違う。誰も摩天楼を夢みてないし。もっとセコい話。

不動産会社の支店で働く営業マンたち。
会社に大いに不満を抱え、一方でプライドもすこぶる高い彼らは、ずーっと愚痴ってるし口喧嘩ばっかしてる。
ストーリーは、とにかく地味で苦くて切ない。

この地味な話の映画化に、オスカー俳優4名含むおじさん俳優たちが集結!彼らのしゃべくり芸と顔芸で、ハラハラの心理劇として魅せる。
クレジットのトップはアルパチーノですが、実質ジャックレモンが主役。このレモンおじいちゃんが、ま〜〜アルパチの上をいく口の悪さで最高!
(ちなみにFu**は137回出てくるらしい)
他の俳優陣もみんな上手いし、役柄としてだけでなく、俳優本人のプライドも火花を散らしてそう。

あとBGMのジャズや電車の音や土砂降りの雨が、畳み掛けるようなセリフの応酬と、とてもよく合う。
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