サイダーハウス・ルールの作品情報・感想・評価

「サイダーハウス・ルール」に投稿された感想・評価

peco

pecoの感想・評価

4.7
おやすみ、メイン州の王子達、ニューイングランドの王達よ。
あー、しまったー・・・
 
シナリオを先に読んでしまって、
大丈夫だろうと思ってたら、
思ったより忘れてなかったー・・・
 
なので、
評点は、読んでなかったらの、
想定。
 
でも、
アカデミーの助演男優賞と脚色賞
獲ってるだけあって、 
普通に名作。 
(監督も「ギルバート・グレイプ」の
ラッセ・ハルストレムだし)
 
にしても、
ポール・ラッドと
(「アントマン」)
JKシモンズが
(「セッション」)
出てたのには、驚いた。
しかも、JKシモンズ、
台詞がない・・・
 
マイケル・ケインもいいなぁ
(クリストファー・ノーラン監督作品の常連)
(「グランド・イリュージョン」)
上品な老紳士?
やらせたら、抜群に嵌るなぁ。
表向きは、冷静だけど、
実は、人情がある感じが好き。
 
あと、
黒人の娘の事件も
びっくりしたなぁ・・・
いやいや、書いてもいいけど・・・
それだけで、
一本作品書けるだろ、
くらいの大事件だから、
個人的には、
ちょっと、話ぶれるわぁと
思ってしまった。
 
一番好きなシーンは、
地味に、手作りでお墓を建てるシーン。
そして、
年長の子供が、優しい嘘をつくシーン。
何て言うか、
ベタだけど、
人のために
自分を犠牲にして、
嘘をつくのは、美しい。
“A story about how far we must travel to find the place where we belong.”
アメリカ版のポスターのキャッチコピーがこれでじんわりきた。
自分の育った狭苦しい環境から抜け出したくて、与えられた待遇には満足できなくて、新境地へ赴き新たな人と出会い、抗った先に見えた本当の居場所。愛する人を苦しめてしまう場所より、人の役に立てる場所を選んだホーマーの決断は切なくて、でもやはり正しかったと思う。目の前の幸せといつか振り返って気づく幸せと。歳をとったホーマーはきっと自分の選んだ道を誇りに思うはず。
でも切ないよねぇキャンディも。彼女なりにホーマーを好きだったと思うけど、ウォーリーの代わりに過ぎなかったと言われてしまっても仕方ないしね。
Michael Cane演じる先生もお茶目でよかった。ホーマーを兵役に出さないために彼に心臓が悪いって嘘をついてたこととか、亡くなってからの優しさが垣間見えてそれもまた切なかった。
Chihiro

Chihiroの感想・評価

3.7
内容は重いし、ストーリーはゆっくりゆっくり進んでいくけど、見終わったあとになにかやるせなくて、でもちゃんとあったかいものが心に残る映画
tktktnk

tktktnkの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

孤児院の少年が、院長先生との喧嘩を機に孤児院を飛び出し、外の世界に触れ、現実を知り、成長し、また自分の意思で孤児院に戻ってくる。

言ってしまえば、それだけの映画なのですが、そのなかに、いくつもの心を揺さぶる出来事が散りばめられています。

映画の根幹には、ずっと『中絶』という問題が流れています。
舞台はアメリカのニューイングランド(
アメリカにおけるピューリタンの総本山)ですから、この問題は無宗教の人々が思っているより何倍も重たいものです。

最初は主人公も、院長先生がなぜ中絶を実施するのか理解できず、頭ごなしに中絶を否定してしまいます。
ただ外の世界で実際に中絶をのぞむ女性と関わることで、彼のなかで価値観ーーすなわち、自分の従うべきルールが変わっていきます。

こうした価値観の転換は、少年期から青年期のどこかで、ほんの短い期間で起こるものですが、この映画では、とても丁寧にその転換期が描かれています。

価値観がコロコロ変わるほど子供ではなく、もう今さら価値観を変えられないほど大人ではない。
そんなモラトリアムな時期に起こる、ほんの数ヵ月の転換期。
それを丁寧にじっくりと追体験できるというだけで、この映画は素晴らしい時間をもたらしてくれるかと思います。
かなり重たい内容もあるけど、見てよかったと思えた映画。
>|