みんと

月は上りぬのみんとのレビュー・感想・評価

月は上りぬ(1955年製作の映画)
4.0
はぁ、素敵だった~今では考えられないような微妙な女心を、繊細に美しく可愛らしく描かれていた。

三姉妹のの末っ子節子を演じた北原三枝(石原まき子)が何ともチャーミングで可愛らしい。そしてスタイル抜群!
他人の事なら率先して動くけれど(お節介と言ってしまえばそれまでなんだけど 笑)いざ自分の事となるとてんでダメ。わかるわかる、そうだよね~って思いっきり共感しながら観てた。

序盤は仕事の出来るイケメン雨宮にすっかり持ってかれてた感の昌二があんなに頼れる魅力的な男性へと変貌するなんて!懐の深さ、優しさ、動じない胆力すら秘めて内なる魅力にヤラれた。

最近ではすっかりフランス的な奔放な恋愛、もしくは今どきの恋愛模様に慣れ過ぎて麻痺しつつあったピュアさ、奥ゆかしさは日本人には殊更沁みるなぁ…

勿論、タイトルにある月の演出が見事だし、ロマンティック。そして万葉集の番歌の引用は憎いし粋。古風なのかモダンなのか…まさにその通り!

タイトルのイメージそのままに、高純度の粋でお洒落な素敵恋愛ドラマだった。
みんと

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