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月は上りぬのkazu1961のレビュー・感想・評価

月は上りぬ(1955年製作の映画)
4.2
🔸Film Diary🔸
▪️本年鑑賞数 :2022-367 再鑑賞
▪️死ぬまでに観たい映画1001本-※※※

🖋とってもキュートで愛らしい作品!!この時代の恋愛事情、電話の暗号なんかはとても素敵!!北原美枝のキュートさも超絶!!クライマックスのキュンとするシーンも男性が上から目線なのもこの時代!!

🖋田中絹代監督の第2作目。晩秋の美しい古都奈良を背景に、三姉妹の一家に訪れた恋路を優しく、繊細に描いた作品です。この時代の古き良き日本の良さが巧く描かれている優しい作品です。

🖋先ずはこの時代の奈良の風景がモノクロならではの美しさで素敵に描かれています。東大寺、法隆寺、二月堂、若草山。。。そしてその美しさを背景に、一家に訪れた次女綾子と三女節子それぞれの恋のエピソードが綴られています。特に自分の恋には不器用なのに、姉綾子の恋を取り持とうとする三女節子の孤軍奮闘がとても楽しく、優しく、コミカルに描かれています。その三女節子の役を北原三枝がキュートに演じていますね!!この時代の古風な恋愛観が敢えて今の時代、素敵に見えますね。

🖋小津安二郎作品の如く、年頃の娘を暖かく見守る笠智衆の父親も味わい深く印象的です。個人的にはコメディモチーフとして、小田切みきと田中絹代が生き生きと演じているのに共感します。

🖋小津安二郎等が田中絹代をサポートしたのは想像に難くないですが、淡々した作風にならないのは、松竹ではなくサスペンス本流スタッフが集まった日活作品ならではでしょうか。

😌Story:(参考: 日活)
浅井家は父である浅井茂吉、長女の千鶴、次女の綾子、そして三女の節子の四人で暮らしている。茂吉の妻は既に他界しており、長女・千鶴の夫も三年前に死別し実家に戻ってきた経緯があるが、それでも家族四人、戦時中に東京を離れて住み着いた奈良の地で和やかな毎日を送っていた。家の近くの寺に下宿している失職中の安井は千鶴の亡き夫の弟であり、彼とも交流があったが、ある日東京から安井の親友である雨宮らが遊びに来て、浅井家の生活はずいぶん賑やかなものになる。そんな楽しく穏やかな日々を過ごすうち、三女・節子は雨宮が次女の綾子に気があるのではないかと思うようになる。綾子の方も雨宮に好意を持っていると知った節子は一策を練ることにする。互いの名を語ってそれぞれ待ち合わせに誘い、二人の想いを恋に発展させようというものだ。節子は十五夜の月明りの下で二人が愛を囁きあうロマンチックな妄想を膨らませるが…。

🔸Database🔸
・邦題 :『月は上りぬ』
・原題 : ※※※
・製作国 : 日本
・初公開 : 1955
・日本公開 : 1955/01/08
・上映時間 : 102分
・受賞 : ※※※
・監督 : 田中絹代
・脚本 : 斎藤良輔 小津安二郎
・原作 : ※※※
・撮影 : 峰重義
・音楽 : 斎藤高順
・出演 : 笠智衆、佐野周ニ、山根寿子、杉葉子、北原三枝

🔸Overview (参考:映画. com)🔸
斎藤良輔、小津安二郎が共同で執筆した脚本を、田中絹代が「恋文(1953)」に次ぐ第二回作品として監督に当り、「かくて夢あり」の峰重義が撮影に当る。主なる出演者は映画の役名をそのまま芸名とした四方正夫改めの新人安井昌二、「女人の館」の北原三枝、「悪の愉しさ」の杉葉子、「喧嘩鴉」の山根寿子、「二十四の瞳(1954)」の笠智衆、「三つの愛」の三島耕、「鶏はふたたび鳴く」の佐野周二のほか、小田切みき、田中絹代、汐見洋など。
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