キッチー

大いなる遺産のキッチーのレビュー・感想・評価

大いなる遺産(1998年製作の映画)
3.8
チャールズ・ディケンズの人気小説(何度も映像化されているらしい)をアルフォンソ・キュアロンが監督した今作。途中でラストがなんとなく想像できましたが、楽しめました。

物語は...
貧しいけど絵を描く才能を持った少年フィンが、体験した2つの不思議な出会い。海で助けようとした男性(デ・ニーロ)との出会い。お金持ちの老婦人と美少女エステラとの出会い。変わる日常。少女への恋。成長した二人の別れを描いた前半。
そして匿名の援助者の出現により、NYで画家活動を始めるフィン。彼の成功とエステラとの再会を描く後半を経て、思いがけないラストへと進んでいく... といった内容。

フィンとエステラの子役も美しく、水飲み場で水を飲むところからのキスはなかなか官能的でした。エステラはツンデレっぽいけど可愛いかったです。子供2人のダンスシーンが大人になった2人に変わるシーンもいいですね。ここから、イーサン・ホークとグウィネス・パルトローにバトンタッチ。パルトローも大胆かつ官能的、美しかったです。イーサンの演技もよかったな~♪
1998年の映画、公開時イーサン28才、パルトロー26才、若くて勢いがありましたね。
そして、デ・ニーロの存在感。フィンの義兄役、クリス・クーパーとイーサンのシーンもお互いに対する愛情が感じられて、グッときました。

音楽の使い方も印象的で、フィンの気持ちの移り変わりを演出するのに効果的でしたね。カメラワークも斜めから撮ったり、雰囲気ありました。
あと、フィンが描いた絵が素敵でしたね。フランチェスコ・クレメンテという画家の絵を使ったらしいんですけど、個性的、でも優しいタッチで、ちょっと惹かれてしまいました。画集とか探してみようかな(笑)

文学作品、芸術性、ドラマ、ラブストーリーと色々な要素があるのも嬉しいですね。個人的には好みの1本でした。
キッチー

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