n0701

マッハ!のn0701のネタバレレビュー・内容・結末

マッハ!(2003年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

よく出来ている。
登場人物が主人公の男以外全員クズだが、何よりアクションが素晴らしい。

物語は村の家宝である仏像の首を切断して持ち去った不届き者から首を取り返すために1人の男が大都会バンコクに向かうというもの。バンコクには村出身の男がおり、彼の父親から預かった手紙を渡そうとするも、彼はもう大都会に染まり腐りきっていた。

麻薬と売春、非合法賭博が蔓延る最低な街で、村出身の男は窮地に立たされていた。偽物の麻薬を売買し、多額の借金を抱えてチンピラに追われていたのだ。

さて、結論から言うと非合法賭博の元締めのギャングが国内の国宝級の仏像を盗み出し、他国等に売りに出そうとしており、そのうちの一つに村の家宝が混ざっていたのだった。

男は家宝を取り戻すためならなんでもやると言うことで、非合法賭博の八百長の試合を行い、負ける代わりに仏像の首を取り戻す取り引きをした。しかし、試合後も返却されることはなく、反対に男は殺されそうになる。男はその場にいたチンピラを次々なぎ倒し、ギャングのボスがいる洞窟へ向かう。

洞窟では、今まさに巨大な仏像の首を剥ぎ取る真っ最中であった。ギャングのボスはそれを真近で見ていたのだ。
そして、最終決戦の時、八百長で敗れた相手を結果的にボコボコにするが、ギャングのボスが銃を使い男の左肩を撃ち抜いた。

だがそのとき、採掘中の仏像の首がもぎ取れ、ボスに向かって倒れ込み、ボスを下敷きにして崩れ落ちたのであった。

さて、物語としてよく出来ているのは、仏像の首を巡る争いで、最終的に悪の親玉が神罰を受けるかの如く仏像の首の下敷きになったというところだ。
わざわざ仏像の採掘を危険を冒して近くで見るか?という疑問はあるが、伏線回収として一貫した内容になっている。

次にアクションだが、非合法賭博の試合のシーン、街での逃走シーン、ガソリンスタンドでの戦闘シーン、洞窟での戦闘シーンに大きく別れるが、何よりも素晴らしいのは最後の洞窟での戦闘シーンだ。

ムエタイは蹴り技と肘打ちによる攻撃を中心に、バランスよく全身を使う戦い方になっている。少林寺や空手のような戦い方と異なり、より縦横無尽に身体を使っている。

少年の身体能力の高さは街での逃走シーンでよく分かる。ジャッキーチェン顔負けの柔軟性と駆動感でチンピラを翻弄する。

少し残念なのが、村出身の男を中心に人間としてクズな連中が多すぎて辟易する。
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