よっちゃん

激動の昭和史 沖縄決戦のよっちゃんのレビュー・感想・評価

激動の昭和史 沖縄決戦(1971年製作の映画)
3.6
1971年の作品であり沖縄決戦が大々的に描かれている今作ですが、時折実際の映像も映されるのでリアルに生き死にを感じられます。

本土上層部の沖縄の扱いが何とも酷く、沖縄が日本で唯一上陸された場所であり激戦地と言われたのが良く分かる程凄惨極まりないシーンばかりで、米兵の上陸前の艦砲射撃に始まり沖縄防衛の為に鉄血勤皇隊なる少年兵の部隊まで招集、特攻隊を結成し"天皇陛下万歳!!"と敵艦隊に特攻したり米兵に易々と上陸され捕虜になるなら死を選ぶ渡嘉敷島民の場面は言葉が出ませんでした。

アメリカとは圧倒的な戦力差がありながら米兵に総攻撃をかけた日本兵だけれど多くの犠牲者を出したのは言うまでもなく、米歩兵の射撃、戦車の砲撃、火炎放射機で焼かれと凄惨なシーンの連続で見るに堪えなかったし兵力や食料も乏しく敗戦濃厚の中で大本営は援軍を送らず沖縄を見殺しにし、軍司令部は精神論を貫き壕の中でも死ぬまで戦わされたり上層部のクソみたいな作戦のせいでどれだけの兵の命が失われたか…

沖縄兵達もそう教育された影響か沖縄人の意地として死ぬまで戦う兵や自死をする避難民の姿は悲しく願わくば生きてほしかったですね。

沖縄決戦での沖縄県民の死者は15万人だとか…
これだけの悲劇的な戦争がありながらも常に沖縄は日本の犠牲になり現在も多くの米軍基地が存在する現状は考えなくてはいけませんね🤔