なすび

晩春のなすびのレビュー・感想・評価

晩春(1949年製作の映画)
5.0
(2回目)
えっ、ずっと車の中で話すシーンが好きだったって記憶してたのにそんな場面は出てこなかった!!記憶違いか…。
カズオイシグロの『浮世の画家』のあとがきに、イシグロは戦後の日本を描写するにあたって長崎の祖父の家もそうだけど小津安二郎の映画の風景も思い出していたなんてことが書かれていて久しぶりに見たくなっちゃった。特に晩春は初めて見た小津映画だからもう記憶も曖昧でいろいろと懐かしく思われて。イシグロが感じたように、私もどこか心の中の故郷の風景を見ているみたいで日本人の原風景の一つなのかなぁとか考えていた。将来あんな家に住むことも一つの夢、夢のまた夢ですね。
原節子!、美しすぎる!!!神々しい…!!笑顔のキラキラ輝く眩しさと、不機嫌な時の曇り顔の高低差が半端ないぃ。普通に周りにあんな人いたら怖くて話しかけれない😭でも演技だからね、、それはすごい。原節子が笠智衆に私はお父さんのそばにいるだけでいいの、お父さんが好きなの、それが一番幸せなのって告白するシーンかなり驚いた。なんだか、家族の間の愛情としてはけっこう深すぎるものでドキドキした。それに対する笠智衆の返事が真っ直ぐに跳ね返していたからあの場面は変な空気になっていないけど。こういうギリギリの危うさの緊張感が所々にあって、けっこうチャレンジャーだなあと思った。最後アヤちゃんが笠智衆のおでこにキスするとことか!日本人の距離感でああなるのはなかなかなくない!?また小津映画の異常性を見つけてしまいました。
あ!あと鎌倉のお寺(?神社?)で笠智衆と杉村春子が歩いているシーンで飛ぶ鳥の群れがやばい。奇跡が起きてる。

紀子がお嫁に行く相手の名前が熊太郎なの面白すぎる笑笑笑笑 「熊太郎さんなんて山賊みたいだし、クマさんなんてなんとかだし、クマちゃんなんて呼べないし」笑笑「クーちゃんって呼ぶことに決めたの」!?!?!?(ここでなぜかキンザザの「クー」が脳裏をよぎる)ゲイリークーパー似の熊太郎さんの胸毛どんなもんだったんかめちゃめちゃ気になるな、、、(おいちょっとまて、ゲイリー"クー"パー似だからクーちゃんってこと⁉︎こだわりやばお笑笑)名前からは加東大介を想像しちゃうけど…😳

(1回目)
小津安二郎クセが強いぃぃ!
ずぅうっと気になってた小津安二郎!!やっと観れた!!
最初は小津調についていけなくて世界観に置いてきぼりで「なんかきどってるし喋りかた変だしやだ!このおじさんの映画なんかやだ!」って思ったけどだんだん慣れてきて(特に映画見てる途中で居眠りした後から💤)すんなり色々なことを受け入れれるようになっておもちろ!と思った。
構図の美しさとか(よくわからないけど)なんか優しさがすごい、セリフの独特な言い回しがちょっとはまる。クーちゃんやらブーちゃんやらもうウケるわ笑
京都のシーンはなんだか好き!私も行ったあんなとこやこんなとこで映画撮ってる!っていうミーハー心がどきどき。
もっともっと観ていきたいです!
なすび

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