たっち

20世紀少年<最終章> ぼくらの旗のたっちのレビュー・感想・評価

3.2
当たり前のように起こり得る少年時代のカースト制度とトラウマとSFを見事に混合した作品でした。ほんの少しの出来き事で良くも悪くも変わってしまうこの人生で、「あの時こうしていれば」というのは誰しもが抱えるものであり、この先の生き方を少しだけ考えさせられました。「友達」を生み出したきっかけはケンジではありましたが、それでも皆が慕い、信じる姿は友情のあるべき姿だなと思いました。あと、「正義」じゃなく「いいもん」という言い回しに原作者浦沢さんの才能を感じました。何よりケンジの歌は章を増すごとに泣けてきます。
作品を観終わった後、マンションからみえる学校で、お昼休みに遊ぶ小学生がみえ、今あの子達は何を思いどんな人間関係を築いているのだろう、と少しだけ物思いに耽りました。
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