Yuuki

ザ・フライのYuukiのレビュー・感想・評価

ザ・フライ(1986年製作の映画)
4.8
偏屈科学者のセスは転送ポッドの開発し、世界に変革をもたらそうとしていた。恋人ベロニカのサポートもあって生物の転送にも成功して喜びを分かち合うが、自分も転送してみよう…と思い立つも、ポッドの中に一匹のハエが入り込んでおり、遺伝子レベルで融合してしまった!やがてセスの体に少しずつ異変が起こり、醜くも悲しいハエ男になってしまうのだった…たすけて〜!な話

有名な映画だけど見てなかったやつ。今さらながらですが、まじで面白すぎる!!!!80年代の特殊メイク技術が進歩しはじめた時期の凄まじきパッションを感じられる傑作!!とにかく気持ち悪い描写のオンパレードだけど、それだけで終わらない要素が本当に素晴らしくて後世に残るのも納得のレジェンドホラーでしたね

ハエ男のセスはだんだん肌がボコボコになり口から変な汁が出て、歯が耳が爪が溶け落ち、なんとも醜く変貌してしまうんだけど、それでも身を案じ続ける献身的なベロニカの姿が美しい!そしてそれに応えることが出来ずにさらに最悪な姿になりつつも、ベロニカへの愛を歪んだ形でぶつけようとするセス…。なんという愛の物語!!!特殊メイクの見た目の派手さだけじゃない、この内面の悲哀や切なさを描いてくれるのがかなり印象的でした。結末も本当に美しくて、まさにお見事としか言いようがなかったな…

あと、ハエと融合してからが本当に見せたいところなので転送ポッドの原理とかセスとベロニカがいつの間にか恋人になってたりとか、全く説明しないところも引き算が上手で良かったですね。いや〜欠点の無い完全無欠のホラーです。敬具
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